MENUMENU

乳腺外科

はじめに

 皆さまもよくご存知のように,乳がんは女性のかかる「がん」の中で最も多く,女性の「がん」の23%を占めると言われています。また,2015年には約9万人が新たに乳がんと診断されると予想されています。しかし,乳がんになっても根治する方もおられ,早期の発見,適切な治療が行われれば治療成績は良好です。定期的に乳がん検診を受け,気になる異常があればすぐに乳腺外科を受診しましょう。 

 京都市立病院 乳腺外科では,『科学的根拠(エビデンス)に基づいた医療,患者様に優しい診療』を基本方針としています。当科では,部長(日本乳癌学会乳腺専門医,日本乳癌学会評議員)と副部長,女性医師の計3人の体制で診療を行っています。乳がんの画像診断として,基本的な超音波検査,マンモグラフィー(レントゲン検査)や精密検査である乳房MRI検査,CT,PET-CTなどを行っています。
 また,しこりを針で刺して,細胞や組織を採取し顕微鏡で調べる検査(病理検査)も行い,乳がんの確定診断,サブタイプの診断を行っています。

 乳がんの治療は外科療法,薬物療法,放射線療法であり,これらの治療方法の最適な組合せを患者さまに提示するとともに,患者さまのご意見や価値観を考慮した上で治療方針を決定しています。また,当院形成外科と連携し,乳房再建手術も積極的に行っております。

 皆さまは「チーム医療」という言葉をご存知でしょうか。「がん」の診療には担当医だけではなく,多くの職種の専門家が関わっています。簡単に言えば,多くの職種の専門家が,一つのチームとして患者さまの診療に関わっていくのが「チーム医療」です。当院では「乳腺外科,放射線診断科,放射線治療科,病理診断科,形成外科の医師,乳腺認定看護師,放射線治療認定看護師,がん看護専門看護師,病棟看護師,薬剤師,医療社会福祉士」など多くの職種の専門家が,「一人ひとりの患者さまを支えるチーム」となり,定期のカンファランス(検討会)を通じて最適・最良な診断,治療,療養を行えるよう一丸となり患者さまを支えます。
 乳腺のことで気になることがあれば,一人で悩まずにどうぞ乳腺外科にご相談ください。私たちが力になります。

基本診療方針

 「エビデンス(科学的根拠)に基づいた最新・最良の治療」と「チーム治療」、そして「ひとりひとりの患者さまに最善の治療」を提供します。

医師紹介

部長  森口 喜生
もりぐち よしお
乳腺外科
日本乳癌学会乳腺専門医・指導医,日本乳癌学会評議員,京都大学医学部臨床教授,
日本外科学会外科専門医・指導医,日本がん治療認定医機構暫定教育医,
検診マンモグラフィー読影認定医,日本オンコプラスティックサージャリー学会,
エキスパンダー実施施設代表責任医師
副部長 末次 弘実
すえつぐ ひろみ
乳腺外科
日本外科学会外科専門医・日本乳癌学会乳腺専門医・日本がん治療認定医機構がん治療認定医,
日本乳癌検診精度管理中央機構マンモグラフィー読影認定,日本乳癌検診精度管理中央機構乳腺エコー認定,
日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会乳房再建用エキスパンダー/インプラント基準医師,
緩和ケア基本教育のための都道府県指導者,がん化学療法医療チーム養成にかかる指導者,日本DMAT隊員
医員 西村 祥子
にしむら しょうこ
乳腺外科
日本乳癌学会認定医,日本外科学会外科専門医,検診マンモグラフィー読影認定医,
超音波検査認定医

外来担当医表

診察室
8診 森口   森口 末次 末次
9診 西村   西村   西村

* 赤字は女性医師です。
* 市民検診,ドックなどで乳房の異常を指摘され精密検査が必要と言われた方や,自覚症状(しこりや分泌物など)のある方は,紹介状が無くても予約センター(075-311-6361)にお電話をいただければ,初診の診察の予約を入れることができますのでどうぞご利用ください。
* 初診の方は,2Aブロック受付にて問診表にご記入いただき,待合でお待ち下さい。
* 毎週水曜日の乳がん看護外来の受診(荻野看護師)については,外来担当医師にお尋ねください。

外来と検査

1 乳がんの症状と外来受診について
  乳房のしこりや乳頭からの異常な分泌物(特に出血、黒っぽい分泌物など),皮膚のひきつれなどが、あればすぐに乳腺外科を受診しましょう。それ以外にも,乳頭がじゅくじゅくしてただれたり(びらん),乳房の皮膚が赤くなったり,腫れぼったい,脇の下にしこりがあるなどの症状があれば乳腺外科を受診してください。また,自覚症状が無くても,検診で異常を指摘され精密検査を勧められた場合は速やかに受診をしてください。
  乳腺は体の表面にあるので,自分でも簡単に調べられる臓器です。月に1回は,自分でも触ってみましょう。

2 当院の検診(人間ドック、市民検診)について
  当院では,毎週水曜日の午後1時30分より,京都市の市民検診(施設検診)を行っています。また,当院の人間ドックの項目に乳がん検診も含まれています。
  予約・詳細は,当院の健診センター(075-311-6344)へお問い合わせください。

3 乳がんの検査について
  乳がんの検査についてのページをご覧ください。

乳がんの治療について

1 手術について

  現在の標準的な術式は,乳房部分切除術または胸筋温存乳房切除術です。これに加えて,腋窩リンパ節に対して,センチネルリンパ節生検または腋窩リンパ節郭清が行われます。腫瘍の大きさ,拡がり,リンパ節転移の有無,患者さまのご希望などを含め詳細な検討の上,術式を決定致します。
  乳房切除術や広範囲な部分切除後には、患者さまのご希望に応じて乳房再建術を行います。形成外科専門医と連携して,乳房の手術と同時に,自家組織を用いた乳房再建術や,ティッシュエキスパンダーを用いた人工乳房による再建術を行っています。また,乳房切除術後の乳房再建術(2次再建術)についても,形成外科と連携して行っています。詳細は担当医にご相談ください。
  手術の流れはこちらをご覧ください。

2 薬物療法について

1) 化学療法

  個々の患者さまの病状に応じて,手術時(術前または術後)や転移再発時に化学療法(抗がん剤)を行います。抗がん剤にはアンスラサイクリン系,タキサン系,など多くの種類やその組み合わせがあり,患者さまに最善と思われる治療を行います。医師,薬剤師,化学療法認定看護師などによる「チーム医療」として,投薬内容,調剤の厳重な管理や実際の投与,副作用への対応を行います。基本的に外来化学療法センターにて施行します。

2) 分子標的治療

  HER2陽性乳がんに対しては,化学療法と併せて分子標的治療薬の投与を行います(抗HER2療法)。ハーセプチン,パージェタという分子標的治療薬の点滴投与(外来化学療法センター)や,タイケルブという分子標的治療薬の内服投与があります。また,手術不能進行乳がんや転移再発乳がんに対して,アバスチンという分子標的治療薬の点滴投与を行います。詳細な適応などについては,担当医よりご説明いたします。

3) ホルモン療法

  乳がんの約7〜8割は,ホルモン受容体陽性(がんの組織を採取して調べます)であり,このような方はホルモン療法の適応になります。術後のホルモン療法として,閉経前では,抗エストロゲン薬を用いますが,場合によってはLH−RHアゴニストという注射薬も併用します。閉経後では,アロマターゼ阻害薬,または抗エストロゲン薬を用います。ホルモン療法は場合によって異なりますが,5年から10年続けます。転移再発の場合も,基本的にホルモン療法の効果がある場合はできるだけホルモン療法を継続しますが,効果が期待できなくなれば化学療法に変更します。
  ホルモン療法にも顔のほてり,関節痛などの副作用があります。担当医や,薬剤師,看護師にお気軽にご相談ください。

3 放射線治療

  乳房温存手術後は,原則的に全例で,そして乳房切除術後でも進行した症例の場合には,術後放射線治療を行います。治療は外来通院で行いますが,温存乳房の場合,基本的に25回から30回(1日1回)の治療ですので,5週間から6週間かかります。治療時間の予約,寡分割照射(治療回数を減らした治療)については,放射線治療科でご相談ください。また,骨転移・リンパ節転移・脳転移・肝臓転移などの再発転移の場合にも,放射線治療科と連携して放射線治療を行います。
PET-CT

4  再発・転移といわれたら

  万が一再発した場合でも,化学療法・分子標的治療・ホルモン療法・放射線治療(注射薬による放射線治療も含む)など,患者さまの病態に応じて最善の治療を行います。骨転移発症の場合には,多職種の専門家による骨転移ボードという検討会を開き,放射線治療や手術療法,薬物療法,リハビリなどの治療方針を検討し実施しています。病状に応じて地域医療連携室とも協力し,社会的支援・緩和ケアについても早期から対応いたします。

5 セカンドオピニオンについて

  乳がんの初期治療,転移再発治療について,十分に説明を受けられてもなかなかご心配が尽きないこともあります。その場合には,セカンドオピニオンも選択肢のひとつと思われます。当院では,健診センターにてセカンドオピニオンをお受けしております。十分な時間をお取りしてご相談に応じます。当院の健診センター(TEL075-311-5311(代表))にご連絡頂き,セカンドオピニオンの予約をお取りください。

検査や治療費の概算例

 (3割負担での概算です。詳細は担当者にお尋ねください)

乳房超音波検査 1,000円
マンモグラフィー 3,000円
細胞診 3,000円
マンモトーム生検 30,000円
針生検 8,000円
乳房MRI検査 10,000円

京都市立病院 乳がん患者会「ビスケットの会」について

 乳がんで治療された方々の情報交換や,医療者などからの情報提供などを通じて,少しでも患者様やご家族のお役に立つことを目的に,平成22年11月27日に京都市立病院乳がん患者会『ビスケットの会』が発足致しました。会の名称は公募にて決定しました。微力ながら互いに人を助けるとの意味を込めて「微助人」,これを「ビスケットの会」としたのが由来です。年3回の定例会(3月,7月,11月)では様々な講師の方をお招きして講演会を行っています。そして年3回の会報の発行・郵送などを行っています。どうぞお気軽にご参加,ご入会ください。
 詳しくは乳がん患者会(ビスケットの会)・乳がんサロンのページをご覧ください。

乳がんサロンについて

 “乳がんサロン”は,毎月第3月曜日(第3月曜日が祭日の場合は第4月曜日の13時30分~15時)に,当院新館の7階の患者サロンで行っています。自由参加で予約はありません。皆さんが自由に集まり,おしゃべりする会です。治療や副作用の悩みもサロンでの情報交換で解決できることが沢山あります。一度参加されては如何でしょうか。
 会の運営に当たってはボランティアの方々を募集しておりますので,興味のある方はぜひご参加をお願い申し上げます。
 詳しくは乳がん患者会(ビスケットの会)・乳がんサロンのページをご覧ください。
 入会申し込み及び詳細は,下記までお問い合わせください。
  京都市立病院乳がん患者会 事務局 外科外来 電話 075-311-5311(代表) 

当科における臨床研究について

 当科では、京都大学大学院医学研究科との共同研究で「乳がん微小環境形成に関わる分子生物学的機序の生体試料を用いた探索研究」をおこなっています。詳細は「京都大学医学部附属病院乳腺外科」のホームページをご覧ください。

よくあるご質問

 一般の方向けは,こちらをご覧ください。

 患者さま向けは,こちらをご覧ください。

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京都市立病院

〒604-8845 京都市中京区壬生東高田町1の2

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FAX:075-321-6025(代)

診療受付時間

平日(月~金) / 午前8時30分~午前11時

面会時間

平日(月~金)/ 午後2時~午後8時(小児科は午後7時30分まで)
土・日・祝 / 午前10時~午後8時

救急受付時間

外来診察時間以外,随時(内科系,外科系,小児科)

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