薬剤科
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薬剤科理念
薬とともに希望とよろこびを届ける
◎薬剤科憲章
・薬物療法をマネジメントします
・探求と研鑽を重ね、最適を追求します
・いのちの価値を見いだします
業務体制
薬剤師31名で24時間体制(夜間・休診日は当・日直体制)を敷いています。
業務内容
薬剤科は調剤、病棟活動、チーム医療、製剤、医薬品の供給・管理、TPN(中心静脈栄養)・抗悪性腫瘍剤の無菌混合処理、薬剤師外来、手術センター薬剤管理業務、入退院支援業務、医薬品情報等の多岐に渡る業務を行っています。
1 病棟業務
①病棟薬剤業務
病棟ごとに専任の薬剤師を配置し、すべての入院患者さんに対し、薬物療法の有効性、安全性の向上に資する業務を行っています。
- 医薬品の投薬・注射状況の把握
- 医薬品安全性情報等の把握及び周知並びに医療従事者からの相談応需
- 入院時の持参薬の確認及び服薬計画の提案
- 2種以上の薬剤を同時投与する場合の投与前の相互作用の確認
- ハイリスク薬等の投与前の詳細な説明
- 薬剤の投与における、流量又は投与量の計算等の実施
②薬剤管理指導業務
薬剤師が直接入院患者さんに対して、薬剤の効能・効果、副作用、服用(使用)時の注意点等を説明し、服用意義を理解してもらうことにより適正な服薬を可能にし、アドヒアランスの向上を図っています。また、臨床検査値の変動や自他覚症状を把握し、副作用発現の有無のチェックを行い迅速に対応することで、薬物療法下での安全性の確保を行っています。他の医療従事者に対しても、医薬品情報を迅速かつ的確に提供し、チーム医療を実践しています。
③定数配置医薬品等の保管管理
病棟等の救急カート、緊急用の配置医薬品の保管状況、数量、期限チェックを定期的に行っています。
2 チーム医療
薬の専門家として、栄養サポートチーム(NST)や抗菌薬適正使用支援チーム(AST)、感染制御チーム(ICT)、緩和ケアチーム、化学療法センター常駐、術後疼痛管理チーム(APS)、認知症サポートチーム(DST)、褥瘡対策チーム、静脈血栓症対策チーム(VST)、急変対応チーム(MET)、フットケアチーム、虐待対策チーム(SCAN)、倫理コンサルテーション(ECT)、災害派遣医療チーム(DMAT)の各一員として活動し、チーム医療を実践しています。
3 医薬品情報提供業務
医薬品が適正使用されるように、医薬品に関する様々な情報を収集・整理・評価・加工し、必要に応じて的確にこれらの情報を提供しています。実施している主な業務は以下のとおりです。
- 薬事委員会の運営
- 病棟薬剤業務の支援
- 医薬品安全性情報等の周知と確認
- 医療従事者・患者さんからの問い合わせ
- 研修・勉強会の内容の充実
- 医薬品の調達支援
4 調剤業務
処方内容の適正化を図るため、医師の処方入力時に、用量・用法、相互作用、禁忌、警告、薬のアレルギーの表示により、他科を含めた重複チェック機能が働く、処方作成支援システムを導入しています。
院内処方箋には、腎機能などの検査値を記載し、薬剤適応の可否の判断や用法用量の適正化を行っています。
5 製剤業務
治療及び処置に使用される、主に市販されていない薬品の製造・調製を行っています。特定の患者さんにとって治療上必要不可欠な特殊製剤等も製造・調製し、医療に貢献しています。
6 TPN(中心静脈栄養)の無菌製剤処理業務
感染防止の観点から混合時の汚染を防ぐため、薬剤師が無菌室内のクリーンベンチでTPNの無菌混合調製を実施しています。
7 抗がん剤の無菌調製・外来化学療法センター常駐
抗がん剤は、外来化学療法センター調製室内の安全キャビネットで院内すべての調製を行い、薬の量や種類、投与間隔等のチェックを行っています。また、外来のがん患者さんへ点滴内容の説明や副作用のモニタリングを行っています。また、お薬手帳に医療情報シールを貼付するなど、保険薬局との連携に努めています。
8 薬剤師外来での管理指導
外来における内服抗がん剤服用患者さんや、特定の感染症患者さんに対し、服薬アドヒアランスの重要性の説明や確認、そして副作用のモニタリングを継続的に行っています。
9 手術センターでの薬品管理・鎮痛薬の調製
手術センターにおける麻薬、筋弛緩薬、麻酔薬等の管理、払出し業務、鎮痛薬の調製を行っています。
10 入退院支援業務
入退院支援室で、入院予定患者の服用中の薬剤鑑別を行い、観血的処置前や検査前に休薬が必要な薬剤を把握し適切な休薬を実施することで、入院延期や入院後の有害事象を最低限にとどめています。また、薬剤アレルギーの把握とともに、オーダやクリニカルパスの処方薬剤の適正化を行っています。
11 医薬品の供給・管理業務
院内採用医薬品の発注・在庫管理は主にSPD業者に業務委託しています。また、京都市立京北病院との共同購入を実施しています。災害拠点病院として災害時用の医薬品の備蓄・管理も行っています。
12 地域医療への貢献
京都の応需薬局との交流会を定期的に開催していいるほか、京都府内の保険薬局や病院の薬剤師とともに地域医療連携薬剤業務研修会を年2回開催し、地域との連携を図っています。
13 研修生の受け入れ
薬学生:5年時の実務実習を受け入れ、将来の臨床薬剤師を育成しています。また大学からの要望に応じて早期体験実習も行っています。
薬剤師:関連学会や職域団体の研修認定施設として、薬剤師の研修受け入れを行っています。
薬剤師育成
薬の専門家として最良の医療の提供に貢献できるよう専門薬剤師等の資格の取得を目指して研鑚を積んでいます。
資格取得一覧(令和6年5月1日現在)
日本医療薬学会 医療薬学指導薬剤師 | 1名 |
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日本医療薬学会 薬物療法指導薬剤師 | 1名 |
日本医療薬学会 がん指導薬剤師 | 2名 |
日本医療薬学会 がん専門薬剤師 | 4名 |
日本医療薬学会 医療薬学専門薬剤師 | 2名 |
日本病院薬剤師会 感染制御専門薬剤師 | 1名 |
日本病院薬剤師会 感染制御認定薬剤師 | 2名 |
日本化学療法学会 抗菌化学療法認定薬剤師 | 2名 |
日本病院薬剤師会 HIV感染症薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
日本臨床栄養代謝学会 NST専門療法士 | 5名 |
日本糖尿病療養指導士認定機構 日本糖尿病療養指導士 | 5名 |
日本緩和医療薬学会 緩和医療暫定指導薬剤師 | 1名 |
日本緩和医療薬学会 緩和薬物療法認定薬剤師 | 3名 |
日本病院薬剤師会 妊婦・授乳婦薬物療法認定薬剤師 | 1名 |
日本臨床救急医学会 救急認定薬剤師 | 2名 |
日本循環器学会 心不全療養指導士 | 2名 |
日本麻酔科学会 周術期管理チーム薬剤師 | 1名 |
日本臨床倫理学会 臨床倫理認定士 | 1名 |
日本ペイシェント・エクスペリエンス研究会 PXE | 1名 |
日本薬剤師研修センター 小児薬物療法認定薬剤師 | 2名 |
日本薬剤師研修センター 漢方・生薬認定薬剤師 | 1名 |
日本薬剤師研修センター 認定実務実習指導薬剤師 | 6名 |
厚生労働省 日本DMAT隊員 | 1名 |
日本アンチ・ドーピング機構 公認スポーツファーマシスト | 2名 |
実績
令和5年度の業務実績は、次のとおりです。
院外処方せん発行率 | 91,6% |
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薬剤管理指導件数 | 13,704件 |
高カロリー輸液無菌調製件数 | 1,107件 |
抗がん剤無菌調製件数 | 8,840件 |
医薬品情報件数* | 35,471件 |
*医薬品情報:外来患者からの質疑応答、院内からの質疑応答、持参薬鑑別患者数