産婦人科
基本診療方針
- ガイドラインに基づいた産科婦人科診療
- 婦人科幼児期,思春期,成熟期,更年期,老年期におけるすべての疾患の受け入れ
- 産科婦人科救急の24時間受け入れ
- より安全で快適な,正常分娩と合併症妊娠,ハイリスク妊娠の周産期管理
- 妊婦とその家族の啓発と教育
- 地域医療機関との連携
医師紹介
部長 | ふじわら よういちろう 藤原 葉一郎 |
周産期管理・婦人科腫瘍・産婦人科感染症・性感染症・産婦人科遺伝学 |
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京都府立医科大学臨床教授 日本産科婦人科学会産婦人科指導医 母体保護法指定医 |
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副部長 | やまもと ひろゆき 山本 浩之 |
産婦人科一般,周産期管理 |
日本産科婦人科学会産婦人科指導医 日本周産期新生児医学会(母体・胎児)指導医 母体保護法指定医 |
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医長 | おおい ひとみ 大井 仁美 |
婦人科腫瘍,周産期管理 |
日本産科婦人科学会産婦人科指導医 |
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医長 | やまもと さくら 山本 櫻 |
産婦人科一般 |
日本産科婦人科学会産婦人科専門医 母体保護法指定医 | ||
医員 | たかはし ゆうじ 髙橋 裕司 |
産婦人科一般 |
日本産科婦人科学会産婦人科専門医 |
外来担当医表
産婦人科は2Cブロックの受付となっております。
診療体制と概要
診療体制
外来は3診制で,新患,再診,妊婦管理に分かれています。初診以外は全例予約制を採っており,30分刻みで設けており,待ち時間の短縮に心がけています。3つの診察室では経腹,経膣超音波断層検査がどちらもできるように準備されています。
入院病床数は28床(産科20床,婦人科8床)で,夜間・休日などのオンコール体制を含めて24時間体制の診療を実施しています。
取り扱う疾患
地域の基幹病院として産婦人科すべての疾患を積極的に受け入れる態勢を整えています。
婦人科領域では,子宮筋腫,子宮内膜症,卵巣腫瘍,子宮脱などの良性疾患,子宮癌,卵巣癌などの悪性疾患,性感染症を含む婦人科感染症から思春期,更年期,老年期に至るまでのすべての婦人科疾患の診療を行い,産科領域では,正常妊娠分娩管理,合併症妊娠分娩やハイリスク妊娠に対しても各科の医師,小児科との綿密な連携のもと,母児とも安全な分娩管理を心がけ,さらに他院からの母体搬送も受け入れ可能です。
診療概要
婦人科良性疾患に対しては,出来る限りの機能温存を心がけ,腹腔鏡手術などによる低侵襲性の手術を施行して術後QOLの向上を図っています。
婦人科感染症では,性感染症を始め,骨盤腹膜炎や骨盤内膿瘍に対して,抗菌化学療法,手術療法など積極的な治療を心がけでいます。思春期,更年期,老年期における内分泌異常については,性機能も考慮して精査し,重症度によっては,内科・精神科などの専門各科と連携して診療に臨んでいます。
婦人科悪性腫瘍に対しては,婦人科悪性腫瘍専門医の指導のもと,画像診断を含めた各種検査機器を駆使して病変の広がりを確認のうえ,手術を含めて前後の抗がん剤化学療法を施行しています。婦人科悪性腫瘍に対する放射線治療については,放射線治療専門医との合同カンファレンスを行い治療方針を決めています。治療対象は子宮頸癌の術後照射,合併症その他による手術困難例,各種婦人科癌の局所再発例です。場合により抗癌剤化学療法を併用してその抗腫瘍効果を最大にするように心がけて診療が行われています。
正常分娩では,自然分娩を基本に,夫,家族の立ち会い分娩を実施しています。産科や他科合併症を伴う場合は,妊娠中から新生児科医師,その専門の科の医師との連絡をとり分娩に臨み,胎児異常が疑われる場合は,超音波断層検査,MRIなどで精査を行い,出生前診断に努め,胎児の状態に合わせて,新生児専門医との綿密な相談の上で,最適な分娩時期,分娩方法を決定し,分娩直後から,新生児の治療を新生児専門科医や他科の専門医と合同で開始しています。また定期的に小児科医とのカンファレンス(周産期カンファレンス)を行い,情報の交換を行っています。妊婦自身の啓発のためにも「母親学級」を開催し,さらに妊娠中の不安などに迅速に対応できるように助産師による「妊婦相談」,助産師外来を行っています。
また,手術,各種治療のクリニカルパスを導入して,スムーズな入院管理とレベルの高い均一な医療の提供を心がけています。
診療実績
2016~2020年診療実績
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | |
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外来累計患者数 | 11,880 | 11,675 | 13,959 | 14,649 | 12,840 | 13,708 |
外来患者数(1日平均) | 48.9 | 47.8 | 57.2 | 60.8 | 52.8 | 56.6 |
入院延べ患者数 | 8,191 | 7,063 | 6,917 | 7,191 | 5,352 | 4,767 |
入院患者数(1日平均) | 22.4 | 19.4 | 18.9 | 19.6 | 14.7 | 13.1 |
平均在院日数 | 8.5 | 8.3 | 7.3 | 7.1 | 5.8 | 6.0 |
診療成績(2021年度)
婦人科では、帝王切開術を除く手術件数は226件、良性疾患では、子宮筋腫39例(このうち子宮鏡下手術6例、腹腔鏡下腟式子宮全摘術10例、腹腔鏡下子宮筋腫核出術 5例)、卵巣腫瘍50例(このうち腹腔鏡下手術44例)、子宮脱3例、異所性妊娠9例(このうち腹腔鏡下手術9例)、また婦人科悪性疾患に対する手術は107件で、子宮癌91例、卵巣癌16例でした。婦人科悪性腫瘍に対しては、手術療法他、術前・術後化学療法、放射線療法、放射線化学同時療法、ホルモン療法などを駆使して集学的治療を行っています。
2016 | 2017 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | |
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産褥搬送数 | 3 | 5 | 2 | 5 | 1 | 7 |
母体搬送数 | 44 | 35 | 19 | 30 | 18 | 33 |
産科では総分娩数168例、帝王切開術による分娩数65例、このうち緊急帝王切開術数22例でした。また当院は、京都府周産期医療情報システムの2次施設ですが、そのシステムでの受け入れは母体搬送33例、産褥搬送7例で、その内訳は、COVID-19合併15例、切迫早産9例、胎児機能不全 / 胎児発育不全3例、妊娠高血圧症候群3例、静脈血栓症合併1例、薬物過剰摂取1例、卵巣腫瘍茎捻転1例、未受診妊婦陣痛発来1例、産褥期弛緩出血1例、産褥期仮性動脈瘤1例、産褥期膣血腫1例、産褥期脳虚血発作1例でした。
地域医療機関との連携活動
地域医療連携室を通じて、紹介、逆紹介を積極的に進めています。
地域の医師会の講演や医療相談にも積極的に参加して啓発活動を行っており、2021年度はみぶ病診連携カンファレンスで1回の講演を行いました。
施設基準・学会認定
- 日本産婦人科学会専門医制度卒後研修指導施設
- 日本周産期・新生児医学会指定修練施設1
- 日本婦人科腫瘍学会指定研修施設
- 日本女性医学会専門医制度認定研修施設
- 母体保護法指定医師研修機関