呼吸器外科

基本診療方針

  1. 呼吸器外科は心臓・食道以外の胸部臓器を対象として外科治療を行っている科です。主に気管・気管支及び肺といった呼吸に関係する臓器を対象とすることが多く、具体的には、肺の良性及び悪性腫瘍・その他の胸部に発生する縦隔腫瘍及び胸壁腫瘍・気胸・膿胸などに対して手術療法を中心として治療しています。
  2. 肺癌に関しては、肺癌学会で作成された肺癌治療ガイドラインに従い、病期によって行うべき治療が異なってきます。(病期の説明と治療選択についてはこちら)肺癌を中心とした腫瘍に対する治療方針の決定に関して、毎週月曜日、呼吸器内科・放射線科・呼吸器外科の合同カンファレンスが持たれています。そこでの検討をもとに、3科それぞれの専門性を生かした集学的治療を提供していきます。
  3. 当科では、手術が体に与える負担をできるだけ軽くして、術後の回復を早めるために、手術の90%程度を胸腔鏡を用いた内視鏡手術で行っています。内視鏡手術が安全に行えるかどうかは、これまでの豊富な経験を基に慎重に検討しています。2018年4月から肺癌手術、縦隔腫瘍手術に対するロボット支援胸腔鏡手術(ダヴィンチ手術)が保険治療の対象となりました。当科でも保険診療でロボット支援胸腔鏡手術を行えるよう準備しております。詳細はいつでも外来でご説明いたします。
  4. 腫瘍以外でも手掌多汗症に対する胸腔鏡視下交感神経節切除術やロート胸に対するNUSS法による整復,重症筋無力症に対する胸腔鏡視下拡大胸腺摘出術なども行っておりますのでご相談ください。

医師紹介

部長 宮原 亮
みやはら りょう
呼吸器外科・肺癌・縦隔腫瘍・胸腔鏡手術・ダヴィンチ手術
日本外科学会専門医 日本胸部外科学会認定医 日本呼吸器外科学会専門医評議員
日本臨床腫瘍学会暫定指導医 日本呼吸器学会呼吸器専門医
副部長 河野 朋哉
こうの ともや
呼吸器外科・肺癌・縦隔腫瘍・気胸
日本外科学会専門医 日本呼吸器外科学会専門医・評議員 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
医員 清水 秀浩
しみず ひでひろ
呼吸器外科一般
医員 宮本 英明
みやもと ひであき
呼吸器外科一般
日本外科学会専門医

外来担当医表

呼吸器外科は2Dブロックの受付となっております。

 
15診

宮原(午前)
清水(午後)

手術日

手術日 手術日 担当医(午前)
宮原(午後)
河野(午前)
宮本(午後)

診療体制と概要

診療体制

 常勤3名が治療にあたります。外来は月・木・金曜の午前・午後(木曜午前は新患のみ)で行っています。手術は火・水曜に定期手術を行っていますが適宜緊急手術も行っています。

取り扱う主な疾患

 当科は胸部外科一般の診療を行っています。つまり、肺癌、転移性肺腫瘍、気胸、肺感染症(結核・膿胸など)、縦隔腫瘍、胸壁腫瘍、ロート胸、手掌多汗症などに対して手術を行っています。また重症筋無力症に対する拡大胸腺摘除術も施行しています。これらの手術のほとんどは、胸腔鏡を用いた低侵襲手術で施行しています。最近、低侵襲手術の新しい形としてロボット支援手術が行われるようになってきています。当科でもda Vinci手術を取り入れました。これまでに、縦隔腫瘍の患者さん4名、肺癌患者さん8名にロボット手術を受けていただきました。

地域医療への貢献

 疾患の性格上紹介患者さんが大半を占めています。当院は地域がん診療連携拠点病院としての役割を担っており、術後病理病期IA期の患者さんに関しては、肺がん地域連携手帳を持って頂いて、御紹介いただいた医療機関と連携して術後経過観察をさせていただいております。
 京都市立病院みぶ病診連携カンファランスの開催や、京都医学会・京都病院学会などで演題発表や情報交換を行い、診療レベルの向上を目指しています。

診療実績

過去4年の手術対象疾患別症例数のまとめ

  2014年度 2015年度 2016年度 2017年度
肺癌 62(58) 86(82) 77(72) 88(80)
転移性肺腫瘍 12(12) 17(17) 18(18) 17(17)
縦隔腫瘍 8(8) 7(7) 8(8) 9(7)
気胸 42(42) 42(42) 35(35) 34(34)
その他 29(13) 36(24) 45(37) 57(47)

 ※( ) 内は胸腔鏡手術数。

施設基準・学会認定

日本外科学会認定施設

日本胸部外科学会認定医制度指定施設

日本呼吸器外科学会認定修練施設

参加臨床試験

 医療は常に進歩しています。当院呼吸器外科では,呼吸器外科領域および肺癌領域の疾患の理解と治療の進歩に貢献すべく,主に呼吸器外科学会主導で基幹施設が参加する臨床試験に多く参加しています。以下に参加臨床試験を上げます。

第7次全国肺癌登録調査:2010年肺癌手術症例に対する登録研究 -終了

第8次全国肺癌登録調査:胸腺上皮性腫瘍の前方視的データベース研究 -登録中

高齢者肺癌に対する外科治療の安全性と有効性を評価するための多施設共同前向き調査研究 -終了

間質性肺炎合併肺癌切除患者における術後急性増悪予測リスクスコアバリデーションスタディ- ‐多施設共同非介入前向き研究‐ ‐登録中

RET 融合遺伝子等の低頻度の遺伝子変化陽性肺癌の 臨床病理学的,分子生物学的特徴を明らかにするための 前向き観察研究 ‐登録中

 

肺がん

 肺にがんができた状態を肺がんと言います。肺を構成している細胞ががん化したものを「原発性肺がん」,ほかの臓器のがん細胞が肺に流れ着き,そこで発育したものは原発性肺癌と区別して「転移性肺腫瘍」と言います。 原発性肺がん   […]

縦隔腫瘍

縦隔腫瘍に関して  はじめに,縦隔とは,胸の中でも左右の肺に囲まれた中央部分を指します。その縦隔にできた腫瘍を縦隔腫瘍といいます。縦隔腫瘍には良性のものから悪性のものまで様々なものが含まれますが,その中でも胸腺腫・胸腺癌 […]

気胸

気胸とはこんな病気  肺は胸郭というカゴの中に納まっており,主に横隔膜が緊張したり弛緩することで容量が変化して呼吸しています。横隔膜が弛緩すると息が吐けるのは肺自体にゴム風船のように縮む性質があるからです。気胸とは肺を包 […]

漏斗胸

 前胸部の中心とおなかとの境界あたりがロート状に凹んでいる(陥凹している)状態を漏斗胸と呼びます。漏斗胸は,おおよそ1000人に1人程度の割合で起こり,男子に多いと言われています。ロート状にへこむ要因としては,前胸部正中 […]

多汗症に対する交感神経節切除術

 原発性局所多汗症の定義は,頭部・顔面,手掌,足底,腋窩に,温熱や精神的負担の有無にかかわらず,日常生活に支障をきたす程の大量の発汗を生じる状態を指します。局所多汗症の診断基準として,「局所的に過剰な発汗が明らかな原因が […]

 

 

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京都市立病院

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