脳神経内科

基本診療方針

  1. 脳神経内科では、頭痛、めまい、手足のふるえ、痺れ、脱力、言語障害などを主訴とした患者様の診療を行います。対象疾患は、脳卒中、てんかん、認知症、髄膜炎・脳炎、片頭痛、パーキンソン病や筋萎縮性硬化症などの神経難病、その他重症筋無力症やギラン・バレー症候群を含んだ末梢神経疾患、筋疾患など多岐にわたります。なお、パニック症候群、不安神経症、躁うつ病、統合失調症は脳神経内科ではなく、心療内科や精神科が担当する病気です。
  2. 当院は日本脳卒中学会からPSC(一次脳卒中センター)の認定を受けており、脳外科医師、他科のドクター、看護師、リハビリテーション・セラピスト、薬剤師などとの多職種連携により、急性期の診断と治療、リハビリテーションを進めていきます。
  3. 近隣の医療機関、診療所との密接な連携を構築し、患者さんの病態に応じた最適な医療サービスを提供できるように努めています。
  4. 日本神経学会などの関連学会や勉強会に積極的に演題の発表を行い、診療レベルを高めていく努力を続けています。

医師紹介

部長 なかや よしふみ
中谷 嘉文
臨床神経学一般
日本神経学会専門医(指導医) 日本内科学会認定医
副部長 むらい ともひこ
村井 智彦
臨床神経学一般

日本神経学会専門医(指導医) 日本てんかん学会専門医 日本臨床神経生理学会専門医(指導医)(脳波)
日本医師会認定産業医 日本内科学会総合内科専門医 
日本認知症学会専門医(指導医) 日本脳卒中学会認定脳卒中専門医

医長 だいふ まさこ
大封 昌子
臨床神経学一般

日本神経学会専門医 日本内科学会総合内科専門医

医長 みなみやま すみお
南山 素三雄
臨床神経学一般
医員 しらはせ ゆうと
白波瀨 勇人
臨床神経学一般
医員 みうら るり
三浦 瑠莉
臨床神経学一般
専攻医 なかむら ひさか
中村 尚香
臨床神経学一般

外来担当医表

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診療体制と概要

脳神経内科部長1名、副部長1名、医長2名、医員2名、専攻医1名の計7名で診療を行っています。
外来診療は、初診担当医1名、再来担当医1名で、月曜日の午前9時から開始しています。
なお、緊急患者さんは救急科で対応しています。
初回受診の際は、地域連携室を通して予約していただきます。

脳神経内科で扱う主な病気

脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血など)

脳卒中は虚血性脳卒中と出血性脳卒中に分類されます。脳神経内科では、虚血性脳卒中、すなわち血管が閉塞するタイプの脳梗塞の診療を担当します。病歴、神経学的所見、CTやMRIなどの頭部画像検査所見から治療方針を決定します。急性期の再開通療法(rt-PA静注、機械的血栓回収術)の適応例には、脳神経外科医師と連携し速やかに施行しています。適応外の症例についても、臨床病型別のクリニカルパスを使用して標準的治療を行っています。また、急性期からリハビリテーションを開始し、機能予後の改善をはかっています。

脳内出血や動脈瘤破裂に伴うくも膜下出血、慢性硬膜下血腫などの出血性脳卒中については、脳神経外科に紹介して外科的処置について検討していただきます。

てんかん、てんかん重積

詳細な問診により、発作症状や持続時間を聴取し、血液・髄液検査、脳MRI/MRA、脳波などの臨床検査を行い、抗てんかん発作薬を中心とした治療を行います。てんかん重積など重症例については、集中治療センターの協力をいただいて集約的治療を行います。

脳炎、髄膜炎

病歴聴取、髄液検査、脳波、脳CT、脳MRI/ MRA等の検査によって、原因の特定や病態評価を行います。感染性の場合は、抗菌薬や抗ウィルス薬にて治療を行います。意識障害や呼吸・循環不全などを伴う場合は集中治療センターの協力を得て診療を進めています。抗NMDA受容体脳炎など自己免疫性・傍腫瘍性脳炎では、奇形腫など合併腫瘍の摘出、ステロイドパルス、免疫グロブリン大量静注、血漿交換、免疫抑制薬などの治療を検討します。 

ギラン・バレー症候群、慢性炎症性脱髄性多発性神経

迅速な神経学的評価、髄液検査、神経伝導検査などによって診断し、免疫グロブリン大量静注療法や血漿交換療法を行っています。

認知症疾患

超高齢化社会の進展とともに認知症患者が増加しています。アルツハイマー型認知症など認知症疾患の精査および治療を、地域のかかりつけの先生と連携して行っています。アルツハイマー病に対するレカネマブについては、当面は他の初回導入施設で投薬を開始された患者様のフォローアップ施設として、治療を引き継いで行っていく方針です。いずれ初回導入施設としての体制を整備していく方向で考えています。

その他、認知症の中には早期に発見すれば根本的治療が可能な疾患があります。この中には橋本脳症、ビタミンB1欠乏症、水頭症などが含まれ、これらを適切に診断し迅速に治療を行っています。

神経難病

脊髄小脳変性症、筋萎縮性側索硬化症、パーキンソン病(HY3度以上)などの神経難病について、臨床経過、身体所見、各種画像検査などにもとづいて診断し診療を進めています。在宅療養中の患者様については、介護者の方の負担を軽減するため、2週間程度のレスパイト入院を受け入れています。

病診・病病連携

当院では疾患の急性期診療を行い、病状が安定した後は紹介いただいた地域の医療機関に逆紹介し、引き続き診療をお願いしております。

脳卒中、てんかん、脳炎、髄膜炎・脳炎をはじめとする急性期疾患の診療のほか、筋萎縮性側索硬化症やパーキンソン病などの神経難病で在宅医療を受けておられる患者様について、急性憎悪時や合併症発生の際の入院治療、レスパイト入院などで支援しています。

診療実績

  2019年度 2020年度 2021年度 2022年度 2023年度
紹介患者数 408人/年 308人/年 392人/年 372人/年 379人/年
入院患者数 434人/年 447人/年 384人/年 355人/年 379人/年
平均在院日数 17.2日 18.9日 19.5日/年 17.9日/年 15.1日/年

2023年度の入院患者さんの疾患別の統計は下記のとおりです。

  2023年度
脳血管障害 202例
水頭症 7例
脳腫瘍 1例
めまい 5例
失神・意識障害 11例
てんかん 53例
不随意運動 1例
髄膜炎・脳炎 10例
多発性硬化症及び類縁疾患 5例
認知症 3例
パ-キンソン病および類縁疾患 23例
筋萎縮性側索硬化症 9例
小脳変性症 6例
末梢神経障害 25例
重症筋無力症 14例
筋疾患 5例
脊椎・脊髄疾患 2例
肺炎など感染症 56例
脱水 4例
その他 21例

週間スケジュール

毎日 午前8時30分 救急新患カンファレンス
火曜日 午前2時00分 脳卒中センター 多職種カンファレンス
木曜日 午前8時30分 脳神経内科・脳神経外科合同カンファレンス
金曜日 午後2時00分 脳神経内科病棟 多職種カンファレンス

施設基準・学会認定

日本神経学会専門医制度教育施設

日本内科学会認定医制度教育病院

日本脳卒中学会研修教育病院

日本認知症学会教育施設

日本臨床神経生理学会認定施設

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京都市立病院

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診療受付時間

平日(月~金) / 午前8時30分~午前11時

面会時間

平日(月~金)・土・日・祝 / 午後2時~午後6時

救急受付時間

外来診察時間以外,随時(内科系,外科系,小児科)

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