循環器内科

基本診療方針

 循環器内科で治療する病気は、心臓疾患(心筋梗塞、狭心症、心筋症、弁膜症、先天性心疾患)、大動脈疾患、末梢動脈疾患、心不全、不整脈、肺動脈塞栓症です。 これらの緊急度の高い疾患、更には急性循環不全、ショック、心肺停止等の急性疾患を対象としているため、24時間体制の診療で臨んでいます。入院ベッドは32床(共用病床を含む)を有し、日本循環器学会専門医を中心に救命に当たっています。
 日本循環器学会専門医研修病院、日本心血管インターベンション学会認定研修関連施設、日本内科学会認定医制度教育施設であり、研修医・専攻医等の若手医師の教育及び研修を行っています。

医師紹介

部長 まつお あきこ
松尾 あきこ
循環器全般、心不全、冠循環
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
副部長 なかじま のりお
中島 規雄
循環器全般、カテーテル治療

日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会認定医
日本心臓リハビリテーション学会指導士

副部長 まつなが しんさく
松永 晋作
循環器全般、カテーテル治療
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医/施設代表医
日本心臓リハビリテーション学会指導士
医長 ないとう だいすけ
内藤 大督
循環器全般、カテーテル治療、心臓リハビリテーション
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医
日本心臓リハビリテーション学会指導士
医長 おおた けいすけ
太田 啓祐
循環器全般、カテーテル治療、心臓リハビリテーション
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会専門医
日本心臓リハビリテーション学会指導士
医長 かさはら たける
笠原 武
循環器全般、カテーテル治療
日本内科学会総合内科専門医
日本循環器学会循環器専門医
日本心血管インターベンション治療学会認定医
専攻医 たかき ゆうすけ
高木 佑亮
内科全般

外来担当医表

外来担当医表はこちら

診療体制と概要

外来診療

 循環器外来には、月曜日から金曜日まで毎日2名のスタッフが、初診と専門診の外来診療に当たっています。
 地域中核病院の一つとして、地域医療機関との病診連携を重視しており、紹介患者さんを最も優先して診療しています。初診の患者さんは、かかりつけ医からの紹介状を持参してください。飛び込みで受診された方への対応は遅くなったり後日の対応となることをご了解ください。再診は予約制です。病状の安定期には、かかりつけ医にご紹介しています。当院の循環器診療は地域医療機関との連携の上に成り立っています。また転居に伴って当院にご紹介をいただくことも多く、治療継続のためにはかかりつけ医の協力が必須です。地域連携室がお住まいの近くのかかりつけ医を探すお手伝いをしています。

 外来では主に心電図、運動負荷心電図、ホルター心電図、心エコー、経食道エコー、血管エコー、冠動脈CT、心筋シンチグラムなどの非観血的検査を行っています。 心臓ペースメーカーの外来点検は、毎月6回程度予約制で実施しています。機器の作動状況、電池の消耗度等を点検しています。心臓ペースメーカの遠隔モニタリングも軌道に乗っています。

入院診療

 入院診療の大きな柱は、心筋梗塞や狭心症をはじめとする虚血性心疾患に対する治療です。これらの病気は心臓表面を取り巻く冠動脈の内腔が狭窄もしくは閉塞し、冠血流が低下し、酸素不足に陥ることで発生します。 そこで、まず血流障害の原因となっている冠状動脈の狭窄の進行度を冠動脈造影検査で調べます。そして、狭窄病変を発見した場合は、風船つきカテーテルもしくはステント(金属性の円筒状コイル)により血管内腔を拡大し、血流を回復して病気の治療を行います。 現在これらの処置の多く(約80%)は手首の血管(橈骨動脈・遠位橈骨動脈)より行われています。細いカテーテルで行う治療は術後安静の負担が軽く、患者さんに好評です。主に薬剤溶出ステントを使用して再狭窄の軽減を計っています。また低侵襲を目指しているため必要に応じて足の付け根(大腿動脈)より太いカテーテルを使って治療します。2019年からDCA(方向性粥腫切除術)を復活させました。左前下行枝の近位部病変に対しては必要に応じて粥腫切除を行っています。2020年からRotablator(高速回転冠動脈アテレクトミー)とDiamondback (軌道回転アテレクトミー) による治療を行なっています。複雑病変に対しても治療を行っていますが、待機的な処置での死亡、緊急冠動脈バイパス術等の重篤な合併症の発生は2017年度から2022年度まで0件で終えることができました。心臓のカテーテル治療を行うに当たっては常に生命を脅かすよう状況を想定して行うことが必要です。最大限の注意を払って安心して検査や治療を受けていただけるように努めています。当院でも複雑病変を治療していますが、心臓血管外科の応援医師とも綿密に協議してハートチームを意識した血行再建を実践しています。

 動脈硬化症が原因して血管内腔が狭小化あるいは閉塞して発生する病気は心臓に限らず、体のあらゆる部位で生じます。循環器内科が心臓の治療と同様な方法で対処する病気として腎動脈狭窄症と下肢閉塞性動脈硬化症があります。腎動脈狭窄症は、高血圧症の原因となったり腎不全の原因となったりします。また下肢閉塞性動脈硬化症は、歩きにくさの原因となるだけでなく、下肢の壊疽の原因となったりします。糖尿病外来やフットケアチームとも連携して、このような重症の下肢虚血に対応しています。下肢閉塞性動脈硬化症の患者さんは増えています。最近の3年間で当科のEndovascular Therapyの技術はさらに向上しています。

 心不全症例の急性期には病態に応じた薬物療法を実施し、難治性心不全例には機械的補助循環(IABP、PCPS)を行うこともあります。急性期を離脱すれば早期にリハビリテーションを開始しています。心不全パンデミックの時代を迎えました。日本心臓リハビリテーション学会指導士の資格を有するスタッフが増えました。

 頻脈性不整脈の患者さんに電気ショックを行って洞調律に戻す治療を行っています。その後のablationなどの根治的治療は当院では行わず、関連施設に紹介しています。洞不全症候群、房室ブロック等での高度徐脈を示す患者さんには心臓ペースメーカーの植え込みを行っています。

 心臓救急では患者さんの救命が最大の目的ではありますが、患者さんには快適で気持ちの安らぐ入院生活を過ごしていただけるよう病棟看護スタッフと連携して、個々の患者さんの病態に即したチーム医療の実践を心がけています。入院期間の短縮を心がけており、2022年度の平均在院日数は9.8日でした。

診療実績

  2019年 2020年 2021年 2022年
冠動脈造影検査 860 664 648 613
冠動脈カテーテル治療 409 333 362 302
末梢血管カテーテル治療 109 120 111 137
ペースメーカー移植術(新規) 27 28 31 31
ペースメーカー交換術 5 10 9 21
心臓核医学検査 129 88 104 107
冠動脈CT 371 267 298 325
心臓リハビリテーション(新患) 354 271 399 222
心臓リハビリテーション(延べ件数) 6,269 5,094 6,661 8,519
心エコー検査 4,603 4,671 4,246 4,585
血管エコー検査 1,545 1,569 1,584 2,263
運動負荷検査 132 126 91 106

将来の方向

 地域基幹病院として、また市民のニーズに応える自治体病院として、心臓病患者さんを対象とした救急医療、高度専門医療を実践する循環器内科を目指しています。同時に当院は、医師卒後研修を目的とした臨床研修教育指定病院として厚生労働省の認定を受けています。外来・入院患者の方々には次世代を担う若手医師の教育・育成にご協力をお願いします。
 かかりつけ医との連携を更に強固なものとしていきます。

施設基準・学会認定

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京都市立病院

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