整形外科

基本診療方針

  1. ガイドラインに基づく整形外科診療
  2. 高齢化社会の問題点である関節・脊椎疾患に高度な医療を提供
  3. 地域医療機関との連携と役割分担
  4. 患者安全と負担軽減のための診断と治療法の導入
  5. 治療法啓蒙のための院内外活動

医師紹介

部長
(リウマチ科)
かのえ ひろし
鹿江 寛
関節リウマチ・整形外科一般・外傷
日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会認定リウマチ医
日本整形外科学会認定スポーツ医 日本リウマチ学会リウマチ専門医
部長
(人工関節)
きん よんう
金 永優
股関節・膝関節外科(人工関節)、脊椎外科
日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医
部長
(脊椎外科)
たけもと みつる
竹本 充
脊椎外科
日本整形外科学会専門医
医長 おくむら ともお
奥村 朋央
整形外科一般
日本整形外科学会専門医
医長 しみず ゆう
清水 優
整形外科一般
日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会脊椎脊髄病医
医長 まの こうすけ
間野 公介
整形外科一般
日本整形外科学会専門医 日本整形外科学会運動器リハビリテーション医 日本整形外科学会認定リウマチ医 日本リハビリテーション医学会 認定臨床医
医員 そが さとし
曽我 聡之
整形外科一般
専攻医 あさと しょうご
安里 尚悟
整形外科一般

外来担当医表

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診療体制と概要

 上記6名の医師と専攻医1名で外来診療と整形外科50床の入院診療を行っています。

診療実績

 2016年の手術総数は677例で、人工関節手術189例・脊椎手術180例、次いで外傷外科・手の外科症例が続きます。関節疾患・脊椎脊髄疾患の外科治療を中心に人工関節外科センター・脊椎・脊髄外科センターとして高度な専門的治療を行うとともに外傷・リウマチ・スポーツ整形外科に取り組んでいます。

 過去の先輩方による人工股関節置換術の長期成績は10年で約95%、20年で約80%の人工股関節生存率でした。人工関節のデザイン・素材の改善や手術手技の改良によって成績はさらに向上してきています。とりわけ難易度の高い人工股関節臼蓋再置換術においても、10年成功率は約92%です。人工関節外科センターの特徴は術後の合併症が少ないことです。一般的に術後感染の確率は1%程度、術後脱臼は1-3%と言われていますが、当センターではそれぞれ、0.1 %と0.2 %です。深部静脈血栓や肺梗塞に対しても、血栓塞栓対策チームと協力して予防と早期発見と治療に取り組んでいます。

  2012年 2013年 2014年 2015年 2016年 2017年 2018年
主な手術 脊椎手術 72 75 67 112 180 223 246
人工股関節 91 96 89 104 121 113 114
人工骨頭 27 28 9 35 29 27 26
人工膝関節 58 63 61 46 39 55 45
骨接合手術 127 124 136 144 158 133 153
手術総数 527 569 546 594 677 740 720

得意分野

 京都市立病院整形外科の特徴は、初代の森英吾部長(第7代目病院長)以来の関節外科(とりわけ股関節外科)と脊椎外科にあります。脊椎外科は四方部長(第9代目病院長)によって飛躍的に進歩しました。この2大部門が現在の人工関節外科センターと脊椎・脊髄外科センターとなっています。人工関節外科センターは、田中千晶部長が中心となり、国内のみならず国外でも成果を発表し、ヨーロッパや中国からも招待され講演を行っています。脊椎・脊髄外科センターは多田弘史部長、竹本充副部長が中心となり、関節リウマチを専門外来としている鹿江寛部長やスタッフが上記のセンターを強力にサポートしています。

1.人工関節センター

 人工関節は、高度に破壊された関節の機能を回復するための、確立された確実性の高い手段と言えますが、慎重な手術適応と関節周囲の筋肉を温存する手術手技が求められます。当センターでは、長期成績に優れ、難治症例にも適応となるセメント人工関節を当初から使用して、股関節周囲筋を温存する手術手技で脱臼などの合併症も少なく良好な結果を国内外に報告しています。最近の10年あまりの(すべての原因を含めた)再置換術の確率は1%あまりです。人工関節の素材の改良によって長期成績はさらに向上が期待されます。また、従来は手術困難とされてきた先天性股関節高位脱臼などの難治症例に良好な成績を発表しています。

 前述のとおり、当センターの第一の特徴は、感染や脱臼、肺梗塞などの重大な合併症が少ないことです。輸血に関しても、術中自己血回収や自己血貯血を行って大部分の症例で同種血(血液センターの献血者の保存血)を回避しています。第2は、人口股関節の再置換術や股関節の高位脱臼などの難易度の高い手術を多く手掛けていることです。当センターで開発した臼蓋再建十字プレートと人工骨や自家骨、骨銀行の同種骨(本院で人工関節手術を受けられた感染症や重大な病気のない患者さんから残った不要な骨を提供していただき、清潔な状態のまま熱処理をして冷凍保存)を使って極めて良好な結果(J Arthroplasty 2003と2015)を報告しています。高位脱臼に対しても良好な成績(J Arthroplasty 2011、とBMC Muskuoskeletal Disorders 2014)を同様に報告しています。第3の特徴は、最終的な人工関節手術に至るまでの若い世代の患者さんに対して、臼蓋形成術などの重大な合併症の少ない関節温存手術を行っています。この術式は、合併症も少なく、将来の人工関節手術に支障の少ない手術法と言えます。

2.脊椎・脊髄外科センター

 脊椎・脊髄外科とは、脊椎(背骨)や脊髄(神経)に関する病気を専門的に診断治療する分野です。2016年には年間180例の脊椎・脊髄手術が行われました。

 病態に応じて、最小侵襲手術から広範囲固定術まで様々な種類の手術を行っています。特に矢状面アライメント(横から見て腰が曲がっていないか)を重視し、前方後方手術を併用した最先端の矯正手術も行っています。

 腰部脊椎管狭窄症に対る顕微鏡下開窓術や、圧迫骨折に対する経皮的セメント注入術(BKP)などでは術後疼痛も少なく、早期退院、早期社会復帰が可能です。

3.関節リウマチ外来(担当:鹿江)

 関節リウマチ外来では、発症早期より積極的にメトトレキセート製剤を使用することによって、リウマチを寛解に導くことを目指しています。また、メトトレキセート単独でコントロールできない症例に対しては、他の抗リウマチ薬とステロイドの併用で対処していますが、それでもコントロール不良なものに対しては、高価ですが最も強力な治療とされる生物学的製剤を使用しています。関節破壊の強い症例や痛みの強い症例には、人工関節置換術や関節形成術を、脊椎不安定性を生じた症例では、脊椎固定術を行い、患者さんのADLを確保する外科的治療を積極的に行っています。

4.スポーツ外来

 競技スポーツのみならず、遊戯や肉体訓練をする人、健康増進を目的とする人が対象となります。いわゆる五十肩やボールが投げられない、腕が上がらない、物が持てないなどの肩の痛みや、運動・スポーツ・身体活動に伴う外傷、障害、疾病の診断・治療・運動指導(リハビリ指導)を行います。手術は関節鏡を用いた小侵襲手術を中心に行っています。

5.学術活動

 2015年に国内学会や国際学会で23回発表し、医学論文は国内医学誌や国際的学会誌に11編掲載されています。より高いレベルを目指して、国内外の専門家(Pr.Marcel Kerboull、Dr.Patrick Schiffrin、 Pr.Olibier Guyen、Dr.Luc Kerboull等)を招いて講演会を開催するとともに、国内外からの研修を希望する医師を受け入れています。1カ月以上の長期研修は、2000年にParisからDr.Olivier Charrois、2009年にNantesからDr.Francois Lintz、2016年に千葉から宮本周一先生を受け入れています。
 1995年には、当院でサンフロンティエール股関節研究会を立ち上げ、全国から多くの股関節外科医を集めて毎年症例検討会を開催し、2015年に20回目を本院で迎えました。2013年には、第12回日仏整形外科合同会議を京都で開催し、40名あまりのフランス人を含め、150名の参加いただき、好評でした。2015年には、Hip Forumを神戸で開催しました。
 
 当整形外科は、国際都市京都にふさわしい国際的レベルの整形外科医療を提供することを目的としています。

施設基準・学会認定

 日本整形外科学会専門医制度研修施設
 日本リウマチ学会教育施設

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京都市立病院

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